企業での人事コンサルティング、大学生・短大生を対象としたキャリアコンサルティングでも活躍される奈良文化女子短期大学部教授、石田秀朗さんに、就活に向けての心構えについてうかがいました。

石田秀朗さん プロフィール

本音はワクワクしたい!

――最近の学生たちについてどんな印象をお持ちですか。

冒険心を持った学生たちと、今の自分ができそうなことだけをやることで満足している学生たち、その二極分化しているように思います。みなさんの親世代の大人、40、50歳代の大人たちは、「今の若者は冒険しようとしない」などとよく言いますが、そんなことはない。親世代が大学生だった頃は、終身雇用されることを前提とした安定志向の人が圧倒的多数でしたから、むしろ、その頃よりアクティブな若者たちがずっと増えています。私たち大人が少しアドバイスすれば大きく変わる人たちが多いですよ。

会社ではなく、自分自身が「安定」することが大事

――「安定」を求めて就職を考えるという人が多いようにも思えますが…。

学生たちは「安定」した方がいいと思っている、いや、まわりにそう思わされているだけなのでは(笑)。本当は、みんな、ワクワクしたいんじゃないでしょうか。ただ、何をどうすれば、ワクワクできるのか、そのやり方がわからないから動けていないように思います。もちろん、「安定」を求めていいんですよ。ただ、ここ10数年を振り返ればわかるように、今、世の中はどんどん変化しています。これからも、5年先、10年先の経済や社会の状況がどうなるのか、予測しにくくなっています。
では、そんな世の中での「安定」とは何なのか、「安定」することの意味を考えてみてください。会社が安定している…のではなくて、自分自身が安定し続けることが大事なんです。
自分自身が安定し続けるとは、どういうことか。それは、仕事をおもしろがることができるか、ワクワクしながら働けるか、つまり、働きがいを感じ続けることです。

――ワクワクできることが働きがいにつながるのですね。

ここで働きがいとは何かを考えるときに、もう一つ気づいてほしいのは、「仕事」といえる労働と、単なる「作業」の労働とは違うということ。
たとえば、顧客の苦情内容を一覧表にまとめるのは「作業」の労働です。その顧客の苦情を解決するために対応策とそれにかかる費用を検討することは「仕事」といえる労働です。
つまり、「仕事」といえる労働は、自分の頭を使って目の前の問題を解決することで価値を生み出すことであり、それが働きがいにつながるのです。自ら考え、自ら行動し、価値を提供できる人こそ、社会が求める人材なのです。

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