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業界・企業研究のすすめ方

メーカー製造業

メーカー製造業

メーカーは、「製造業」ともよばれ、原材料などを加工・商品化し、それを販売店(百貨店・コンビニエンスストア・専門店など)に卸す仕事です。家電製品・自動車・食品などを作り企業認知度の高いメーカーもありますが、認知度が低くても世界市場でトップクラスのシェアを持っている企業もあります。

●メーカーの魅力

ひとくちにメーカーといっても、自動車・電器・食品など個人が家庭で使ったり、消費したりする製品を取り扱うメーカーの他にそういった製品を支える部品(半導体からネジまで様々)を作っているメーカーなど特徴は企業により異なります。共通しているのは自社で製品を生産し、販売するということです。思い入れのある自社製品が世の中に広まる醍醐味はメーカーならではの魅力と言えます。

●メーカーの動向

業界により動向は異なりますが、一部を紹介します。

〈自動車業界〉すでに販売数を伸ばしているハイブリット車などの「環境対応車」が今後の市場の主流となります。ハイブリット車以外にも電気自動車も量産段階に入っています。また、新興国での市場開拓も進めています。
〈化粧品業界〉国内メーカーと外資系メーカーがしのぎを削り、中堅・中小メーカーも多い業界です。国内市場は低価格志向が強く、収益力は落ちています。
国内市場の伸びが期待できない中、中国市場の開拓が活発です。また、規制緩和により、異業種のメーカーが参入する動きも活発です。
〈医薬品業界〉医師が処方する医療用医薬品と、薬局で販売される一般用医薬品に分かれ、医療用医薬品が全生産高の8割以上を占めます。また、ジェネリック医薬品の市場拡大に伴いMRの強化がされています。 ※MR:医薬情報担当者の略で、薬の情報提供・情報収集活動・新薬の宣伝活動などを行う製薬業での営業職にあたります。
〈家電・AV業界〉消費の低迷などで苦戦する面もありますが、地デジへの切り替えなど政府の景気対策の恩恵を大きく受け、業績は高水準の傾向です。スマートフォンや電子書籍といったトレンドにいち早く取り組む企業が目立ち、省エネ製品の買い換え需要など、復興に際しても需要増が予想されます。
〈食品業界〉好景気の時には外食が増えるため業務用食品分野が伸び、不景気のときには家庭内で調理する食品の売り上げが伸びる傾向があります。
また、低価格路線を進む企業が多い一方で、大手流通企業のプライベートブランドに自社製品を供給するケースも増えています。
〈鉄鋼業界〉鉄鋼業とは、自動車・電気機器・造船・建築などに欠かせない鋼材を生産する産業です。国内の建材需要は落ち込んでいますが、アジア向けの輸出は好調で、他の新興国の鉄鋼業への投資の動きも見られます。

●職種について

〈営業〉メーカーの場合、小売店・量販店・他社などに対しての営業が多く、新規開拓と固定客への営業があります。新規開拓では、自社の製品を案内し契約を結びます。固定客に対しては、すでに取引している商品を継続的に提供しつつ新しい提案も出していきます。また、直接、消費者に販売することもあります。
〈生産管理〉製品の生産を合理的、効率的に行うための管理です。よりよい品質の製品を、より安いコスト、早い納期で納めることで他社より有利に競争を進めることができます。
〈マーケティング・商品企画〉マーケティングは市場動向の調査・分析を行い、製品の販売戦略や新商品の開発などに活かします。業種を問わずあらゆる分野の企業で必要とされており、営業など他の部門と連携して活動することが多いです。
また、商品企画ではマーケティング結果を踏まえ、新しい商品をつくり出します。商品そのものはもちろん、価格設定やパッケージの企画などもおこないます。

●求められる人材

〈コミュニケーション力〉顧客の話をよく聞き、そこから問題点やニーズを掘り起こし、また自分の考えを相手にしっかり伝えるという能力は必須です。また、様々な部門が関わって仕事をすることも多いので、相手を理解しチームをまとめることができる力も必要です。
〈チャレンジ精神〉メーカーの多くは、国内市場だけでは成長が難しく、中国やその他の新興国に新たなマーケットを開拓しています。その中ではグローバルな視点で考える大きな発想力と、それにひるまないチャレンジ精神が必要と言えます。また、マーケット開拓だけでなく、新しい製品を開発するときにもリスクを恐れないチャレンジ精神は必要と言えるでしょう。

●採用試験概要・特徴

〈書類選考など〉志望動機や自己PRなど。知名度の高い企業ではエントリー倍率も高く、試験官の目に留まるエントリーの作成が重要です。
〈筆記試験〉SPI2などのほかにWEBテストを実施する企業が増えています。
〈面接〉個人面接・集団面接・グループディスカッションなどがあります。回数は企業により異なります。

商社

商社

モノの流れを川に例えると、原料・資源などが川上、メーカーなどが川中、消費者に一番近い小売りが川下となります。以前は川中にあり、原材料を扱う企業とメーカーを仲立ちしたり、メーカーから小売業までの流れを請け負ったりしていましたが、現在の商社は川のすべてを業態の中に入れ、安定した収益構造を確立しています。不況時でも大きな利益を出しているのはそのためです。仕事の規模は大きく、個人の専門性も高められるために、常に人気業界であり続けています。
商社は大きく、総合商社と専門商社に分けられます。総合商社はかつて「ラーメンからミサイルまで」と言われるように何でも扱っていました。近年では投資事業会社としての側面が強くなっています。例えば資源の分野では、該当国の資源開発の段階から関わり、政府や他の企業と協力して採掘権などを取得するところから始まります。そのために、ゼロからの投資を行う場合も少なくありません。また、川下では、コンビニエンスストアに出資し、影響力を強めています。大手のコンビニはすべて総合商社との関係が深いといえます。三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅、双日が大手6 社です。エネルギー関連事業、水、社会インフラなど海外との関係が深い事業を多く手掛けています。
専門商社は再編の波の中にあるといってもいいでしょう。もともと、一定の分野に特化した事業を行っていたため、その分野に不安要素があると安定収益が見込めなくなります。リーマンショック以降の構造不況もあり、再編・統合が進んでいます。独自の戦略で収益を上げ続けている企業がある一方で、食品、医薬、鉄鋼、エネルギーなどの分野では総合商社の傘下に入る企業も増えています。

流通

流通

流通業界とは、商品を消費者まで届けるまでの卸売業、運送業、倉庫業、小売業などの総称で、その業種は多岐に渡ります。卸売業は、製造者や収穫業者と小売の仲介をする業種。メーカーなどから商品を仕入れ、小売業者に商品を販売するのが仕事です。運送業には空運、陸運、海運があり、物資を輸送することを生業としています。倉庫業は商品や物資の安全な保管を通じて安定供給を図る物流の結節点としての重要な役割を担う事業です。小売業は直接消費者に届ける店舗を中心とした業界を指します。
具体的な企業名でそれぞれの業界を説明しましょう。

〈小売〉身近な小売業の代表がコンビニエンスストアです。セブンイレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマートが大手で、それぞれ三井物産、三菱商事、伊藤忠商事という総合商社と資本関係にあります。家電量販店、スーパーも小売業です。競争にうまく乗り切れていないのが、小売の代表格である百貨店です。消費の冷え込みが直接影響するだけに、震災や不況の煽りを大きく受けます。三越伊勢丹、高島屋をはじめ、J.フロントリテイリング(松坂屋・大丸)、エイチ・ツー・オーリテイリング、電鉄系(京王・東急・近鉄・名鉄)などが大手です。
〈倉庫〉近年では総合物流化を進めており、単に保管だけの業務から流通加工や配送まで幅広い業務を行っています。普通倉庫系では三菱倉庫、三井倉庫、日本トランスシティ、冷凍倉庫系ではニチレイ、東洋水産、マルハニチロHDなどが主だった企業です。
〈運送〉運輸業界の項目を参照してください。
〈卸〉商社業界の項目を参照してください。

金融業界

金融業界

金融業界は、銀行、協同組織金融機関、保険会社、証券会社、ノンバンク、リース業など、広くお金に関するものを扱っている業界です。

●金融機関の区分

・銀行(都市銀行、地方銀行、信託銀行など)
銀行には、普通銀行のほか、協同組織金融機関、長期金融機関(信託銀行)があります。普通銀行はメガバンクと呼ばれる都市銀行のほか、地方銀行、第二地方銀行があります。信託銀行は銀行業務と信託業務を営んでいます。
・協同組織金融機関(信用金庫、信用組合など)
信用金庫や信用組合などの金融機関は、中小企業関係金融機関とも呼ばれます。普通銀行などとは異なり、全体的に営業地域の制限があり、いわゆる地元でしか営業できません。
この協同組織金融機関には信用金庫、信用組合のほか、労働金庫、農協、漁協などが含まれます。
・保険会社(生命保険、損害保険)
生命保険や損害保険といった保険会社は、保険加入者から保険料を集め、有価証券や貸出で運用していることから、金融機関という位置付けになります。事業形態として、生命保険は、保険料の積み立てから保険金の受け取りまで20年〜30年間となることから、長期的事業という性格が強く、一方、損害保険事業は、1年程度の掛け捨て型保険が主となることから、短期的性格が強いといえます。そういった性格の違いもあって、かつては生命保険と損害保険は相互に規制され、兼業できない時代が長く続きました。しかし他の金融システムと同様に規制緩和が進み、現在は相互参入が可能となっています。近年、自動車免許をとらない若者が増え、高齢者の自動車事故が増えることで、損保業界は値上げに踏み切らざる得なくなっています。そういった社会状況とも深く関係する業界です。国内の需要が見込めないために、海外へと販路を広げている会社も増加するでしょう。
・証券会社
証券会社とは、証券取引法に基づいて、株券などの有価証券の売買、あるいは売買の媒介や取り次ぎなどの業務を行う会社です。その業務として、お金の貸し借りをしているわけではないものの、「お金を用いてお金を生む」という仕事をしているので、金融機関という位置付けとなります。
・ノンバンク、リース業
ノンバンクとは、預金・為替業務を行わない金融業者のことで、金融事業のうち融資業務だけを行っている業態で、貸金業規制法に基づく貸金業登録会社全体の総称です。預金の受入れを行っていないため、資金調達は銀行などから行います。
また、リース業とは、商品を売らずに一定期間商品を貸し出す業態です。物品の所有者はリース会社で、リース会社は顧客に代わって購入代金を支払い、その期間中リース料としてお金を受け取ります。実質的には分割で代金の支払いを受けることから、ノンバンクの一種ともいえます。
・ その他
上記以外に、政府系金融機関や、金融の一部の機能に特化した運用会社や調査会社などもあります。

●金融業界で働くには

みなさんもご存じのとおり、金融を取り巻く環境は常に変化しています。市況は刻々と変わり、また金融商品や取引手法なども毎日のように生みだされています。このようなことから、金融業界で働くには、こうした日々の変化に対応していくという姿勢のほか、諸制度の改正や法令・諸規制をしっかり理解していかなければなりません。しかし、金融という仕事自体がなくなることはありえません。したがって、専門的な知識や対人折衝能力などを持つ人材は常に求められており、金融の専門知識やさまざまな能力獲得に意欲のある人には格好の仕事といえます。

●金融業での仕事・職種

〈渉外営業〉
お金を集めてくる仕事。対象は個人から大企業まで、広く世間一般が対象となります。なお、証券会社で営業を行うには証券外務員、保険の営業を行うには保険外交員という資格が必要になります。また個人客に資産設計をアドバイスするファイナンシャル・プランナーなどの必要性も高まっています。
〈運用〉
顧客から預かったお金を投資し利益を出す仕事。投資をする対象は、企業や個人への貸出しのほか、株式、債券、為替など。こういった仕事をしている人のことをディーラー、トレーダーなどと呼ぶことがあります。
〈調査〉
投資をする際に、ここの企業の業績や経済全体の動向などといった情報が必要不可欠で、これらを調査、分析する仕事。リサーチ業務という場合もあり、この仕事に携わっている人をアナリストやエコノミストと呼ぶこともあります。

IT・情報系

IT・情報系

●IT・情報業界の特徴

「IT・情報」という括りにすると、かなり多くの業界・業態が含まれます。わかりやすく考えるのならば、コンピューター、インターネットに関わる仕事になるでしょう。そこには、コンテンツを作成する企業、システムに関わる企業、ハード(製品)、ソフト(製品)を扱うメーカーなどがあります。ここ数年、景気後退で顧客である企業の投資は大幅に冷え込み、厳しい時代を迎えているという側面がありますが、一方で「クラウド」技術のような新たな技術革新が頻繁に生じる、予測のしにくい業界ともいえます。クラウドは手元に端末があれば利用可能なサービスが多く、これからの大きな波となるでしょう。クラウドを視点に業界を見ると、先ず「ソフトウェア関連」をあげることができます。ここには、アップルやマイクロソフトといった海外の大手メーカーをはじめ、日本ではトレンドマイクロ、オービック、日本オラクルなどの企業があります。「IT情報サービス」という分野では、HP、IBMといった海外勢、富士通、NEC、日立といった国内メーカー勢、そして非メーカー系の大塚商会、野村総合研究所、NTTデータなどの企業があります。
また、「ネット・メディア」という視点から見ると、グーグル、ヤフーをはじめ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の経済圏として、フェイスブック、ミクシィ、DeNAなどの勢いある企業が目立ちます。携帯電話やスマートフォンという電子機器を使った事業は今後も大きく変化し、拡大していくと予想されます。eコマース(ネット通販事業)も日進月歩の勢いで変化しています。ただ、その意味で、企業の将来性を簡単に見極めるのは難しく、志望先の選定には迷う可能性もあるでしょう。既存の業界が新たにネットビジネスへと進出する傾向も顕著です。例えば、旅行業界でも、一休.comや楽天トラベルの業績は急上昇で、それに対抗して各旅行会社がネットサイト、ネット販売に力を入れ始めています。現段階では、「住み分け」が行われていますが、今後は苛烈な競争となるでしょう。
業界の企業が一同に揃うイベントが毎年何回も行われています。ITビジネスソリューションやセキュリティのイベントに足を運んでみましょう。企業説明会では見られない数多くの企業の現場の様子を体験することができます。そういう中から仕事がしたい企業を探していく必要があるのも、この業界の特徴です。

●業務内容

IT/情報系の企業というと、SE(システムエンジニア)を想起する人も多いでしょう。システム系の企業では、顧客と会社をつなぐ重要な役割を担っています。普通は、「クライアント→営業→SE→プログラマー」という流れを持っていますが、企業によって営業とSEの区別はさまざまです。また、情報処理や理系の職種というイメージもありますが、実際には文系SEに採用は多く、文系の学生にとっても魅力ある志望先となっています。その仕事内容から「キツイ」というイメージがついていますが、納期のある仕事で、その直前期が辛い仕事になる、というのはそれほど珍しいことではありません。学生が良いイメージを抱く出版業界や広告業界でも、納期・締め切り前の仕事量は相当なものです。職種内容を理解しないで入社した人の悪い噂だけが一人歩きをしていることも多いのです。ただ、ライバル会社も相当な数にのぼり、変化の多い業界であることは確かです。

●求められる人材

求められる人材としては、仕事の内容と関係することが多いようです。メンタルタフネス、ストレス耐性といった「厳しい現場」に耐える力、チーム力、情報収集力、課題解決力、調整能力といったスキルをもった学生を求めています。中でも、常にアンテナを張って、情報を入手すべき業界であることから、情報収集力は重要です。集める力、それを分析する力、それを行動に生かす力です。語学力も重要です。英語、中国語はこれからの業界必須スキルとなるでしょう。実際に英語を社内語にしようとする動きも活発です。インターネット上にある多くの情報は英語であり、日本語のサイトや情報は数%にすぎないからです。

●採用試験

採用試験では、ユニークな取り組みも多く、グループワークやエントリーシートの課題にも準備期間が必要でしょう。また、パソコンを使ったプレゼンなどもこの業界の大きな特徴です。MSパワーポイントくらいは使えるようにしておきましょう。

マスコミ

マスコミ

マスコミ業界とは、大きく新聞社(讀賣新聞、朝日新聞、日本経済新聞など)、出版社(新潮社、小学館、講談社など)、放送局(日本テレビ、テレビ朝日など)、広告代理店(電通、博報堂など)を指します。新聞、放送では全国、地方に分けることができます。国民全体の情報源であり、社会的な影響力が極めて強い業界です。
社会の変化、メディアの多様化によって、大きく業界が変わりつつあります。不況になれば(あるいは地震等の天災が起これば)、企業(スポンサー)が広告費を削減します。
その結果、広告を作る代理店、広告料で番組を作る放送局、広告料が大きな収入源である新聞は、それぞれ大きなマイナスの影響を受けることになります。制作費抑制によって、制作物のレベルが下がり、ますます視聴者・読者を失っていくという負のサイクルに陥ります。これがリーマンショック以降の状況です。さらに、広告主もマス広告からネット、モバイルという新たな広告ツールを利用するようになりました。また、インターネット、電子書籍の発展により、紙ベースの出版物が売れない状況にあります。これは、アメリカの雑誌「NewsWeek」誌が電子版だけにするというニュースでも分かるとおり、世界的な流れでもあります。
その中で、マスコミ業界は新たなスポンサーを模索し、新たなコンテンツを作り出し、また、提携や出資によって生き残りを図っています。採用したい人材も、この苦境を乗り越えられるメンタルがタフで、アイデアに富んだ人材となるでしょう。採用試験では、他の業界とは異なり、時事問題や一般常識という試験が課されますから、普段から広範な知識を身につけておくことが必要です。

運輸

運輸

空運では日本航空(JAL)が再上場を果たし、全日本空輸(ANA)と二大企業となっています。新たな動きとしてはLCC(格安航空会社)が注目されます。海外航空会社との提携も盛んで、ワンワールド、スターアライアンスという大きな連合に参加しています。円高、テロ・戦争、病気など社会的な問題が収益に直結する場合が多く、さらに安全という大きな責任を負っている業界です。
陸運では、ヤマト運輸、佐川急便をはじめ、日本通運、日本郵便などが主だった企業です。国内の総輸送量は減少傾向にあり、総合商社と連携し、海外に拠点を持つ企業も増えています。海運、空運との関係も深く、提携も進んでいます。東日本大震災では、この業界の重要性が再認識されました。
海運では、日本郵船、川崎汽船、商船三井などの総合船社が代表です。構造不況業種でしたが、中国の需要が大きく延び、利益を出せる状況にあります。また、原発の関係で他の燃料を輸入する必要性が高まっており、ここでも重要な役割を果たしています。今後は「水」輸送や新エネルギーとの関連が深くなるでしょう。
鉄道業界では、JRを中心に私鉄各社が重要な交通インフラを支えています。JR東海のリニアも本格化してきました。それぞれの企業は事業の拡大に挑戦しており、東京スカイツリーを中心に事業展開する東武鉄道、不動産事業を拡大する京阪電気鉄道などが注目されます。社会の基盤となる重要な業界ということで、志望者が減ることがないのも特徴でしょう。

航空

航空

航空業界には多くの職種があります。運航関連ではパイロット(国家資格)、キャビンクルー、整備(国家資格)、ディスパッチャー(国家資格)、管制官(国家資格、国家公務員)。営業関連では航空券やホテル予約を取り扱うオペレーター、空港で働くグランドスタッフ、ジェネラリストとしての総合職などです。

●世界の航空業界が今、変革のときを迎えています

・日本の空が変わります
国内LCC元年となった2012年は、ピーチ・アビエーション、エアアジア・ジャパン、ジェットスター・ジャパンの3社が就航しました。多くの可能性を秘めたこの若いエアラインは、チャレンジ精神にあふれる個性豊かな人材を求めて積極的な採用を開始。以前に比べ、年齢や学歴の条件も緩和されました。
3年ぶりに、JALグループのキャビンクルー採用が復活。2012年募集人数は、JAL・ANAと合わせて新卒約600名、既卒約300名となりました。既卒採用の合格者は他企業からの転職者の比率が高く、卒業後もチャンスがあります。
グランドスタッフはANAグループの再編がスタート。今まさに、国内エアライン業界は百花繚乱の新しい時代の幕開けです。
・拡がる、世界の空への道があります
5つ星航空会社を目指す中東を始め、経済成長著しいアジア圏(中国、韓国など)のエアライン各社で日本人のキャビンクルー採用が活発です。
若いときにこそ挑戦したい、異文化体験ができるのが外資系の魅力。各国各社で年齢や学歴などの採用条件もさまざまですから、自分にあったエアラインが見つかります。

●求められる人材

〈総合職〉経営意識、顧客へのサービス意識、分析能力(国内・海外事情)、先見性、応用力、コミュニケーション能力など、総合的な能力が求められます。
〈パイロット〉人命を預かるため、数多くの専門的な試験があり、操縦適性ある人のみ許される職種。又、航空機乗務に適した身体的条件も重要ですが、裸眼視力の条件がなくなり、チャンスは広がりました。ホームページで確認しましょう。
〈客室乗務員(CC)〉最も高水準の接客プロフェッショナル。瞬時にしてお客様の心理を読み取り、機敏に対応できる能力が必須。絶対的な安全運航が求められるこの業界では、好感度、安心感を与えられる頼れる人材が求められます。お客様が声をかけやすい感情抑制のできる、明るく、親しみやすい人が向いています。一般教養としての学力も不可欠。
〈グランドスタッフ(GS)〉空港のカウンター、ゲートを中心に働くグランドスタッフは、定時性確保のため、機敏性、高い事務処理能力、手際よく、かつ丁寧な美しい日本語運用能力が必須。その為、筆記テストが早い段階で実施されることが多いです。
※特に客室乗務員、地上職はユニホームに象徴されるように「航空会社の広告塔」であることを忘れてはなりません。

●航空業界受験準備および対策

学生は学生の本分を忘れずに、専門分野の知識、一般教養を研鑽し、目的意識を持ってアルバイト、ボランティア活動、サークル活動などをしましょう。有意義な大学生活こそが面接試験の目的の「あなたは誰?」への基礎対策の準備になります。
常にアンテナをはって、正確な募集情報を出来るだけ早く入手しましょう。CCとGS、総合職、パイロットの併願もできます。希望の企業のホームページは「お気に入り」に登録。
〈エントリーシート〉自己分析・企業研究・職種研究の準備不足で、自己主張がなく、当たり障りのないものを書くと書類審査は通過できません。企業が貴方に会ってみたくなるようなものを書きましょう。
〈一般教養試験〉目標70%以上。時事問題も出ます。普段から新聞を読み、ニュースを見ましょう。計算能力は事務能力判定基準。苦手な人はしっかりと問題集で準備。最近はWEBで適性検査と称して実施されることが増えてきました。
〈面接対策〉付け焼刃では不可。いつでも最善の自分を出せるように何度も練習。面接官に近い年齢の方に「面接を想定して話す様子」をチェックして頂くのも効果的です。

●求められる英語力

国内系エアラインのエントリーシートでは、TOEIC600点、地上職550点以上。実際の内定者英語平均点は650点を超えていることが多く、ANAでは、第二外国語に中国語、韓国語の記入欄が設けられました。
外資系は、WEBでの応募も増えていますが、通常はカバーレターをつけてRESUME(履歴書)提出。TOEIC700点以上の応募条件が多く、資格証明書コピー同封が必要。カバーレターでは明確な志望動機、自己PRを盛り込まなければなりませんので、しっかりとした英語力、構成力、文法力が必要。職場や訓練では英語が共通語。コミュニケーション能力、そして接客業の条件として、丁寧な英語が求められます。外資系の一部のアジア系では、それほど高い英語スコアが求められない事例もありますが、コミュニケーション能力は必要です。
※英語力は国内外企業とも必須ですので、苦手な人は計画的に準備しましょう。

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