スタディガイドマガジン「すたマガ!!」2010・春号
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マニュアル就活に提言。「失敗する就活」を「実りある就活」に!
2008年、「就活のバカヤロー」を出版し、大学生協就職本人気NO1を記録した石渡嶺司さん。
2010年7月、大阪大学に石渡さんをお招きし 「マニュアル就活に提言」というテーマで講演を実施。
就活の現状をはじめ自己分析や性格診断など、就活で当たり前と考えてられていたことの矛盾点を明らかにし、実りある就活にするためのポイントをお話していただきました。
石渡 嶺司さん
石渡 嶺司(いしわたり れいじ)

ライター、大学ジャーナリスト。1975年生まれ。東洋大学社会学部卒。編集プロダクションなどを経て、2003年から現職。日本全国の大学を見学し、現在300校を超える(2009年現在)。著書に『就活のバカヤロー』『最高学府はバカだらけ』(光文社)『就活のバカタレ!』(PHP研究所・マンガ原作)などがある。2010年10月に『就活のしきたり』(仮・PHP研究所)を刊行予定。執筆活動のかたわら、大学生、大学就職課、教職員団体、高校生を対象とした講演活動も精力的に行う。

就活のバカヤロー

「長期化」に拍車が掛かる厳しい就活の現状。
 新聞やニュースを見ると、「今年も就活は厳しい」といわれます。そのため就活に取り組む皆さんは不安な気持ちで一杯だろうと察します。日本が好景気に踊っていたバブル期の就活は、企業の説明会に参加するだけで、交通費や宿泊費など全額支給されていました。おまけに内定と同時に支度金を支給する企業もあり、当時のことを考えると厳しいと言わざるを得ない状況です。
 バブル崩壊後、1991年を境に就職率は低下していきます。92年には「就職氷河期」という言葉も生まれ、94年にはこの言葉が流行語大賞に選ばれました。でも、悲観しないでほしいのは、マスコミは、前年よりも新卒採用数が少しでも下がると「就職氷河期」という言葉を使います。ところが、状況は好転しているかというとそうは言い切れません。その理由は、就活の期間が、以前は3回生の秋から4回生の春、遅くとも6月には終わるのがパターンでしたが、今は4回生の5月で内定をもらっている人は半分に満たないのです。ちなみに、2009年の新卒者では40%。さらに、2011年の新卒者では、さらに低下し28・7%でした。内定をもらっていない人が2009年よりも67・4%増えているのです。2009年から採用そのものは改善していますが、長期化しているのが今の就活の実態なのです。

「大企業エントリー集中」と「早期諦め」が二大傾向。
 次に、「最近の大学生の就活の傾向」についてお話しします。とにかく皆が企業名を知っている大企業を選ぶ傾向が強い。特に、電鉄系やエネルギー系に人気が集中しています。そのような企業は、「就活人気企業ランキング」にも必ず登場しています。でも、大企業だけが就活の対象ではないことを知ってほしいと切に思います。例えば、大阪のナルックスという会社は、世界最大の「すばる望遠鏡」を造っていて、HPを見ると「年収に上限なし」と書いてあります。
 兵庫県のカワムラサイクルは、車イスメーカーとしてトップシェアを誇る会社で、今後の成長力に期待できます。一般職の募集もあり、外国語大学や外国語学部からも採用しています。これらの会社は人気企業ランキングには登場しませんが、とても魅力のある企業なのです。そう考えると、就活の対象となる企業は探せば山ほどあるということなのです。
 また、最近の傾向として挙げられるのは、すぐに諦める人が多いということ。3回生の1月2月頃にエントリーを始め、面接、ディスカッションをして、何社かダメとなると簡単に諦める。何事にも言えますが、「最後まで手を挙げ続けた人が、最後には勝つ」ということを知ってほしいと思います。

マニュアルに頼る就活は失敗する就活。
石渡 嶺司さん このあたりで、「失敗する就活」についてお話ししましょう。まずは、「自己分析」。大手就活サイトに「自己分析ツール」がありますが、100問以上ある質問に、AもしくはBから応えを選択します。ところが、実際にやってみると応えられない質問が実に多い。試しにすべてAを選んでみたら「パイオニアタイプ」と出ました。次に、すべてBを選んだら「冷静なエキスパートタイプ」と出ました。適当に混ぜてみても、判定は2種類のどちらかしか出ませんでした。要するに、大まじめに考える必要はないということなのです。
 私は、「自己分析」とは「自分探し」ではないかと思います。私は声を大にして、「自分を探す前に、自分をつくりなさい」と言いたい。企業が求めているのは、「自分を持っている人」です。自己分析などで、自分の可能性を狭めてはいけません。
 次に「適性検査」。「SPI」のことです。就活生から「問題集をやったほうが良いですか?」と聞かれますが、3回生の秋くらいに1冊やる程度で良いと思います。「SPI」をセンター試験と同等と考えている人もいますが、自宅で受けるものもあり、大人数で一緒に受ける人もいるくらいなので、その程度のものという認識でいいと思います。
 「性格診断テスト」もあります。「明るい性格」に丸を付けても、面接したら明るいか暗いかくらいは、誰にでもわかります。実は「適正検査」と「性格診断テスト」は、セット販売されていることが多く、採用時の参考にしない企業も多いのです。
 次に「資格取得」。最近、テレビで「資格のない就活は恥ずかしい」というCMがありました。私は「嘘だろ!」と、一人で突っ込んでいます。なぜなら、資格を取ったから必ず内定がもらえるということではないからです。就活マニュアルには、「資格取得は内定獲得の近道」と書かれていますが、絶対ではないことを理解しましょう。
 とはいえ、資格取得のための努力は貴重です。努力したことの証しが資格です。この努力はすべて自分自身の力になります。そういう意味から、就活が終わってからも、あるいは社会人になってからも資格取得に努力することに無駄はありません。今は、「資格イコール内定」ではないことを理解することが大切ということです。
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